珍しい生前対策もクリアに

query_builder 2023/07/11
jirei07

婚姻歴がなく、両親や兄弟姉妹も亡くなっている場合の相続はかなり難しい問題です。しかし、そのような問題にも一つひとつお応えします。


CASE STUDY 実際の事例

Aさんからガンで入院しているおばあちゃん(90歳)Bさんの相続手続について相談を受けました。具体的にお話を伺うと、Aさんは法定相続人ではないため、Bさんの遺産を相続することができないとのこと。また、持参した戸籍謄本などから、過去に婚姻歴がなく、両親や兄弟姉妹が亡くなっているため法定相続人が存在しないことが判明しました。さらに、Aさんからは「Bさんの遺産はどうなるのか」「私が相続することはできないのか」とご相談いただきました。


SOLUTION 当事務所による解決

一般的に、相続税申告手続を受託した場合は、最初に被相続人の戸籍謄本などから法定相続人を確定することから始めます。今回は、相続関係が複雑なので、ご相談者様は事前に被相続人の戸籍謄本などから法定相続人を確認されずにご来所されました。法定相続人は法律上、相続人になれる人のことを差すため、民法に相続順位と法定相続分(相続割合)が規定されています。

法定相続人は、第一順位が被相続人の子(またはその代襲者)と配偶者(法律上、婚姻関係にある者で内縁関係を含まない)、第二順位が直系尊属(父母、祖父母など)と配偶者が、第三順位が兄弟姉妹(またはその代襲者)と配偶者に規定されています。順位が高い相続人が存在する場合は下位の相続人に相続権はありません。また、代襲相続人になれるのは、第一順位の代襲は無限に続きますが、第三順位の場合はその子(甥、姪)までになります。

今回の場合はBさんの戸籍謄本などを精査し、相続関係説明図(法定相続情報一覧図)を作成してみると、Aさんの場合、Bさんの第三順位となる兄弟姉妹の孫にあたるため法定相続人には該当しませんでした。そこでAさんが現状のままで、何の対策も打たない場合、Bさんに万が一の場合には、遺産がさまざまな手続きを経て、国庫へ帰属してしまうことになることをお話ししました。

そこでAさんには、Bさんが病院でガンの治療中ですが、意識がはっきりしていましたので、公正証書遺言の作成を提案することに。半年後、Bさんは亡くなりましたが、Aさんは公正証書遺言を作成してもらっていたため、何とか遺産を相続することができ、当事務所が相続税申告業務を受託しました。


POINT ポイント

第三順位の兄弟姉妹の孫にあたる法定相続人にも属さない場合も、公正証書遺言を作成することで相続はできます。今回は、テレビドラマのように、愛人の子(婚外子)や腹違いの兄弟が存在するケースではありませんが、滅多に出会わないケースとなりました。